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| 掻痒を伴った膨疹といわれる一過性の浮腫性紅斑を全身に生じ、数時間以内で消失する。急性蕁麻疹では呼吸困難やショックなどの全身症状を伴うこともある。特徴的な皮疹から診断は容易であるが、診察時に皮疹の見られない場合には問診により皮疹の経過をよく聞き、物理的刺激(温熱や寒冷など)で皮疹を再現させて診断する。皮膚描記症は診断上有用である。 |
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| 慢性蕁麻疹と潜伏する感染病巣(歯科感染、C型肝炎、ピロリ菌など)との関連も示唆されているが、疑問視する意見も多い。欧米の統計では自己免疫性甲状腺疾患との関連は強いが、内臓悪性腫瘍とは低いとされている。 |
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| 蕁麻疹の原因は多彩であり詳細な問診をとることが重要で、すべての患者にやみくもに検査すべきではない。薬物療法の反応もよい通常の慢性蕁麻疹患者には検査は必要でないことが多い。通常の治療に反応が悪く重症例では血液像、血沈、生化学、尿検査、アレルゲン皮内反応、血清IgE などを施行する。基礎疾患の除外ならびに患者を納得、安心させるために各種検査を行うことは必要な場合もある。 |
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| 蕁麻疹治療の基本は原因となる物質あるいは因子の除去である。急性蕁麻疹ではその原因が比較的容易に推測されるが、慢性蕁麻疹ではその特定は困難なことが多い。したがって各症例ごとにその増悪因子(ストレス、薬剤など)を調べ、極力避けるように生活指導し、対症療法として薬物治療を行う。 |
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| 通常、抗ヒスタミン薬(H1 ブロッカー)または H1 ブロッカーの作用を有する抗アレルギー薬が第一選択となる。原因対策とともにこれらの薬剤投与で多くの例では治癒ないし著明な改善を認める。各症例に応じて適宜薬剤の種類の変更や2〜3種類の併用、増減などを行うが、その効果や副作用(眠気など)の発現は各薬剤で、また各患者によっても様々である。 |
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| 眠気などの中枢性副作用の発現が少ない non-sedating な抗アレルギー薬も開発されてきた。最近は sedating な抗ヒスタミン薬の単独使用はあまり行わない。また臨床の場で non-sedating な抗アレルギー薬に加えて就眠前に sedating な抗ヒスタミン薬を併用することはよく行れるが、患者の睡眠障害は改善されるものの抗ヒスタミン作用にはほとんど影響しないといわれている。 |
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| H1 ブロッカーに反応しない慢性蕁麻疹に対して H2 ブロッカーを併用することもある。H2 ブロッカーが H1 ブロッカーの代謝分解を阻害し濃度が上昇するためとされる。 |
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| 副腎皮質ホルモンの全身投与は急性蕁麻疹で全身症状が激しい例では用いられるが、通常の慢性蕁麻疹患者では原則として用いない。難治性の慢性蕁麻疹に対して本剤の使用報告はあるが、安易に投与を始め漸減の時期や方法を誤ると、結局は再燃を認める例も多く、漫然と使用を繰り返す恐れもある。 |
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| 蕁麻疹治療はいつ止めるのかについてはさまざまな考え方がある。基本的には必要最小限量の薬剤を内服することで症状をコントロールしていき、患者がうまく蕁麻疹とつきあっていけるようになった時点で治療は緩和、中止される。慢性蕁麻疹では内服終了の時期決定の time span は数カ月から数年の単位となる例が多い。一方、急性蕁麻疹例では数週以内に治癒することが多く、薬剤の速やかな漸減、中止が可能で再燃も少ない。 |
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| 慢性蕁麻疹では原因の特定は困難なことが多い。原因不明の慢性蕁麻疹症例でも全身臓器の異常から蕁麻疹を生じることは極めて少ないことを患者に説明し、不安を取り除くことが必要である。 |
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| “蕁麻疹は肝臓が悪いため”と考える患者も多く、蕁麻疹とはどのような病気なのか、またどのようにこれから治療を進め、対処していくのかをわかりやすく説明し、コミニュケーションをとることが重要である。通常の薬物治療と生活上の注意を続けることでかなりの改善がみられ、QOL も維持されることも十分に説明する。 |
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| 窪田 泰夫 |
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(くぼた・やすお) |
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| 1955年 |
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2月3日高知県生まれ |
| 1979年3月 |
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東京大学医学部医学科卒業 |
| 1979年6月 |
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東京大学医学部附属病院皮膚科 文部教官助手 |
| 1985年1月 |
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米国国立衛生研究所(NIH)に皮膚学研究のため留学(1988年1月まで) |
| 1986年11月 |
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山梨医科大学医学部皮膚科 文部教官助手 |
| 1990年1月 |
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山梨医科大学附属病院 講師・外来医長 |
| 1992年1月 |
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聖マリアンナ医科大学医学部皮膚科 助教授 |
| 1999年4月 |
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香川医科大学皮膚科 教授 |
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| ●専門分野 |
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| 1. |
ヒト皮膚血管内皮細胞、ヒト毛乳頭細胞およびヒト皮膚肥満細胞の培養と細胞生物学 |
| 2. |
マウス神経冠細胞の培養とメラノサイトの発生と文化 |
| 3. |
皮膚アレルギー性炎症、血管炎、肥満細胞症 |
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| ●おもな学会活動 |
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日本皮膚科学会(評議員)
日本研究皮膚科学会(評議員)
日本色素細胞学会(評議員)
日本乾癬学会(評議員)
日本皮膚アレルギー学会(評議員)など |
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