ルパフィン錠10mg
製品概要
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製品名 |
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ルパフィン錠10mg |
規制区分 | 処方せん医薬品 |
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薬効分類 | アレルギー性疾患治療剤 |
成分・組成 | 1錠中ルパタジンフマル酸塩 12.8mg(ルパタジンとして10mg) 添加剤:部分アルファー化デンプン、結晶セルロース、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、乳糖水和物、ステアリン酸マグネシウム |
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識別コード | |
効能・効果 | アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎・皮膚そう痒症)に伴うそう痒 |
用法・用量 | 通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する。 なお、症状に応じて、ルパタジンとして1回20mgに増量できる。 |
販売会社名 | 田辺三菱製薬㈱ |
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販売会社連絡先 | 田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター TEL 0120-753-280 |
販売会社お問い合わせ先URL ※外部サイトへリンクします |
https://medical.mt-pharma.co.jp/index.shtml |
製造販売会社名 | 帝國製薬㈱ |
製剤写真
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各種コード
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包装単位 | JANコード |
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100錠(10錠×10) PTP | 4987128322527 |
280錠(14錠×20) PTP | 4987128086955 |
500錠(10錠×50) PTP | 4987128326358 |
資料ダウンロード
この製品のお知らせ
- 2022/06/07 添付文書改訂 ルパフィン錠10㎎「添加剤」表記の修正のお知らせ
- 2018/12/03 その他 ルパフィン錠10mg投薬期間制限解除のお知らせ
- 2018/08/03 その他 ルパフィン錠10mg「市販直後調査」副作用収集状況の最終結果報告
- 2018/04/09 その他 ルパフィン錠10mg「市販直後調査」副作用収集状況の中間報告
- 2017/11/27 販売情報 ルパフィン錠10mg 新発売のご案内
- 2017/09/27 販売情報 ルパフィン錠10mg 製造販売承認取得のご案内
よくあるご質問
使用法
- ルパフィンを飲み忘れた時の対処方法は?
服薬指導の際に以下の内容をお伝え下さい。
「決して2回分を一度に飲んではいけません。気がついた時に、1回分を飲んでください。ただし、次の通常飲む時間が近い場合1回とばして、次の時間に1回分飲んでください。」
参考資料:患者向医薬品ガイド
- 初めてルパフィンを投与する場合、1日20mgから開始してもよいですか?
国内長期投与試験において、ルパフィン10mgで十分な症状の改善がみられなかった患者へ20mgに増量することで症状の改善が期待できることが確認されています1)2)。
投与開始時の承認用量は1日10mgです。20mgから開始することはお勧めできません。
なお、電子化された添付文書には、以下の記載があります。
6.用法及び用量
通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する。
なお、症状に応じて、ルパタジンとして1回20mgに増量できる。1) 通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした長期投与試験(社内資料)
2) 皮膚疾患に伴うそう痒を対象とした長期投与試験(社内資料)- ルパフィンを1日2回投与にしてもよいですか?
ルパフィンを1日2回投与で検討したデータはなく、1日2回投与についてはお勧めできません。
1日20mgに増量する場合においても投与回数は1日1回となります。
ルパフィンの用法及び用量は以下の通りです。
6.用法及び用量
通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する。
なお、症状に応じて、ルパタジンとして1回20mgに増量できる。- ルパフィンは1日1回、いつ服用したらよいですか?
服用タイミングについて規定されておりません。
また、服用タイミングについて比較した試験は実施していません。
なお、用法及び用量については、以下の記載となっており、食事に関する制限もありません。
6.用法及び用量
通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する。
なお、症状に応じて、ルパタジンとして1回20mgに増量できる。- 他の抗ヒスタミン薬とルパフィンを併用できますか?
電子化された添付文書上は、他の抗ヒスタミン薬との併用に関する制限はありません。
ただし、同種同効薬の重複処方として保険請求の際に査定を受けるおそれがあります。保険での取扱いについては、必要に応じて審査支払機関への確認をお願いいたします。
【参考】
メーカーとして併用を推奨するものではありませんが、「蕁麻疹診療ガイドライン2018」には、以下の記載があります1)。
・抗ヒスタミン薬の効果には個人差があり、一種類の抗ヒスタミン薬で十分な効果が得られない場合でも、他に1~2種類の抗ヒスタミン薬に変更、追加、または通常量である程度効果の得られた抗ヒスタミン薬を増量することで効果を期待し得る。
・慢性蕁麻疹の症状の制御に関して、国際ガイドライン(EAACI/GA²LEN/EDF/WAOガイドライン)では他剤の追加よりも単剤の増量が推奨されている。1) 日本皮膚科学会:日皮会誌/128/12/02503~02624/2018
- ルパフィンの服薬指導時に使用できる患者用の資料はありますか?
販売会社の医療関係者向けHP (https://medical.mt-pharma.co.jp/index.shtml)で、ご確認・ご請求が可能です。
有効性
- ルパフィンの作用発現時間は?
外国人健康男性被験者8例を対象とし、ルパタジンフマル酸塩10、20及び40mg単回経口投与時の、ヒスタミン誘発性発赤抑制率を評価しました1)。
ルパタジンフマル酸塩10mg投与では、平均抑制率は4時間後に41%、24時間後に最大69%となり、96時間後でも43%が維持されました。
また、ルパタジンフマル酸塩20mg投与では、平均抑制率は4時間後に53%、12時間後に最大82%となり、96時間後でも40%が維持されました。注)ルパフィンの承認されている用法及び用量は、「通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じて、ルパタジンとして1回20mgに増量できる。」です。
1) 健康男性被験者にルパタジンを単回投与したときの薬物動態試験(社内資料)
- ルパフィンの作用機序は?
ルパタジンの作用機序は、選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用と血小板活性化因子(PAF)の受容体への拮抗作用です。
ヒスタミンとPAFの2つのケミカルメディエーターを抑えることにより、血管拡張や血管透過性の亢進、気管支収縮、知覚神経刺激等の即時型アレルギー症状を抑制するとともに、白血球の遊走活性化も抑えることから、遅延型アレルギー症状の抑制も期待できます1)2)。1) インタビューフォーム Ⅰ. 概要に関する項目 1.開発の経緯
2) インタビューフォーム Ⅵ.薬効薬理に関する項目 2.薬理作用
安全性
- ルパフィンとグレープフルーツジュースはどのくらい時間を空けたら血中濃度の上昇を避けられますか?
ルパフィンとグレープフルーツジュースとの相互作用を回避するための服用間隔について、検討したデータはありません。
- ルパフィンとエリスロマイシン以外のマクロライド系抗生剤との相互作用は?
CYP3A4を阻害する薬剤は併用注意に該当します。ルパフィンと併用する薬剤がCYP3A4を阻害するかどうかについては各製品の電子化された添付文書(電子添文)等によってご確認ください。
ルパフィンの電子添文には、以下の記載があります。
10. 相互作用
10.2 併用注意(抜粋)
・CYP3A4阻害剤(エリスロマイシン、ケトコナゾール等)
【臨床症状・措置方法】併用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
【機序・危険因子】CYP3A4阻害により本剤の代謝が阻害される。
なお、15員環マクロライド系のアジスロマイシンとの併用では、ルパタジンの体内動態に影響がないというデータがあります1)。
- てんかんや痙攣がある患者へのルパフィンの投与は?
電子化された添付文書(電子添文)には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 てんかんの既往のある患者
十分な問診を行うこと。発作があらわれることがある。
なお、重大な副作用として、電子添文には、以下の記載があります。
11. 副作用
11.1 重大な副作用(抜粋)
11.1.2 てんかん(頻度不明)
11.1.3 痙攣(頻度不明)
異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。- ルパフィンが精神運動機能に及ぼす影響は?
電子化された添付文書には、以下の記載があります。
17 臨床成績
17.3 その他
17.3.2 運転・機械操作能力に対する影響
(2)健康成人18例を対象とした中枢作用及び末梢作用への影響に関する試験において、ルパタジンを単回経口投与した結果、精神運動機能検査(運動機能、知覚検査、注意力検査、連想検査、認知検査、記憶検査)について全ての評価時点の変動を合計したとき、ルパタジンフマル酸塩20mg投与時に、プラセボ投与時と比較して精神運動機能の低下が認められた1)(外国人データ)。1) 健康被験者にルパタジンフマル酸塩を単回経口投与したときの中枢及び末梢作用並びに忍容性を評価する、無作為化、二重盲検、クロスオーバー比較試験(社内資料)
- ルパフィンと併用禁忌の薬剤とその理由は?
併用禁忌となっている薬剤はありません。
<参考>
電子化された添付文書には、以下の記載があります。
10. 相互作用
10.2 併用注意
・CYP3A4阻害剤(エリスロマイシン、ケトコナゾール等)
【臨床症状・措置方法】併用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
【機序・危険因子】CYP3A4阻害により本剤の代謝が阻害される。
・グレープフルーツジュース
【臨床症状・措置方法】同時摂取により本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
【機序・危険因子】CYP3A4阻害により本剤の代謝が阻害される。
アルコール
【臨床症状・措置方法】中枢神経系に影響を与える可能性があるため、アルコールと併用する際は注意すること。
【機序・危険因子】中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。- ルパフィンの主な副作用は?
国内臨床試験において 1059例中、副作用(臨床検査値の異常変動を含む)の発現例は135例(発現率12.7%)で、158件でした1)。
主な副作用は眠気98件(9.3%)、口渇7件(0.7%)、倦怠感6件(0.6%)、ALT(GPT)上昇5件(0.5%)、AST(GOT)上昇 5 件(0.5%)、尿糖4件(0.4%)、尿蛋白4件(0.4%)等でした。(承認時)1) インタビューフォーム I. 概要に関する項目 2.製品の治療学的特性
- ルパフィン投与により、QTは延長しますか?
電子化された添付文書には、以下の記載があります。
17. 臨床成績
17.3 その他
17.3.1 心血管系に及ぼす影響
健康被験者(168例)を対象とした臨床薬理試験(海外試験)において、ルパタジン10mg、100mgを1日1回5日間反復投与したときの心電図への影響を検討した。投与5日目におけるFridericia法により補正されたQTc間隔のベースラインからの変化量について、プラセボとの最も大きな群間差(平均値[90%信頼区間])は、ルパタジン10mgで6.1[2.5, 9.7]ms、100mgで6.8[3.5, 10.2]msであった(本剤の承認された通常用量は、ルパタジン10mgを1日1回であり、最大投与量は20mg1日1回である)1)。
注)本剤の承認されている用法及び用量は、「通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じて、ルパタジンとして1回20mgに増量できる。」です。
- ルパフィンの重大な副作用は?
重大な副作用は以下の通りです1)。
なお、副作用に関する最新情報につきましては、電子化された添付文書をご確認ください。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
チアノーゼ、呼吸困難、血圧低下、血管浮腫等があらわれることがある。
11.1.2 てんかん(頻度不明)
11.1.3 痙攣(頻度不明)1) 電子化された添付文書
- ルパフィンを長期投与した時の安全性は?
ルパフィンの長期投与試験では、最長52週までの投与が実施されました。
■通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした長期投与試験において、副作用は12.5%(9/72例 9件)に認められ、発現率が2%以上であった副作用は、傾眠9.7%(7/72例 7件)でした1)。
■皮膚疾患に伴うそう痒を対象とした長期投与試験において、副作用の発現率は18.0%(37/206例 45件)であり、発現率が2%以上であった副作用は、傾眠14.1%(29/206例 29件)及び口渇2.4%(5/206例 5件)でした。発現率が1%以上の副作用は傾眠および口渇以外に肝機能検査値上昇1.0%(2/206例 2件)でした2)。1) 通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした長期投与試験(社内資料)
2) 皮膚疾患に伴うそう痒を対象とした長期投与試験(社内資料)- 授乳婦へのルパフィンの投与は?
電子化された添付文書には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.6 授乳婦
授乳中の女性には、投与を避けることが望ましい。やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。本剤の活性代謝物であるデスロラタジンではヒト母乳中への移行が報告されている。
ルパフィンの母乳中への排泄については検討されていませんが、ルパタジンに構造が類似するロラタジンでは、外国人健常授乳婦6例にロラタジンカプセル40mg(非売品)を空腹時に単回経口投与したとき、少量のロラタジン及び活性代謝物であるデスロラタジンが母乳中に検出され、投与後48時間までの移行率は0.03%であったことが報告されています1)。1) Hilbert,J.et al.:J Clin Pharmacol./28/3/234~239/1988
- 透析患者へのルパフィンの投与は?
腎機能障害患者への投与について、電子化された添付文書には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
活性代謝物であるデスロラタジンの血漿中濃度が上昇するおそれがある。
ルパタジンを透析患者へ投与したデータ及び透析等による除去率に関して検討した資料はありません1)。1) インタビューフォーム Ⅶ.薬物動態に関する項目 9.透析等による除去率
- 小児へのルパフィンの投与は?
電子化された添付文書には、以下の記載があります。
6. 用法及び用量
通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じて、ルパタジンとして1回20mgに増量できる。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.7 小児等
12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
承認時までに実施された国内の臨床試験においては、12歳未満の小児における使用経験はなく、安全性が確立していません1)。1) インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意
- 妊婦へのルパフィンの投与は?
妊婦への投与について、電子化された添付文書には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与を避けることが望ましい。動物試験(ラット)で胎児の発育遅延等が認められている。
妊娠中のルパタジンの使用は、国内臨床試験で1例、海外臨床試験で5例、海外市販後で7例に報告されています。これら13例のうち、海外市販後の使用経験において、妊娠中にルパタジンを服用した患者の新生児に因果関係の否定できない先天奇形が3例報告されています1)。
また、動物(ラット)において母体毒性及び胎児の発育遅延が認められています2)。1) インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意
2) 胚・胎児発生に関する試験(社内資料)- 高齢者へのルパフィンの投与は?
電子化された添付文書には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.8 高齢者
一般に生理機能(肝、腎等)が低下しており、高い血中濃度が持続するおそれがある。
外国人高齢者(64~72 歳)12例においてルパフィン10mgを反復経口投与したとき、投与1日目、投与7日目のルパタジン及び活性代謝物であるデスロラタジンのCmax及びAUCは外国人若年者(18~35 歳)12例と比較して高い値となりました1)。1) 健康高齢被験者及び健康若年被験者に対する反復経口投与時の薬物動態を評価する第I相、非盲検試験(社内資料)
- 腎機能障害患者へのルパフィンの投与は?
腎機能障害患者への投与について、電子化された添付文書(電子添文)には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
活性代謝物であるデスロラタジンの血漿中濃度が上昇するおそれがある。
ルパタジンは、未変化体での排泄はほとんどなく、CYP3A4により速やかに活性代謝物であるデスロラタジンへ代謝され、排泄されます。また、ルパタジンと類似構造を有するロラタジンを腎障害患者に単回経口投与したとき、ロラタジンの活性代謝物であるデスロラタジンのCmax及びAUCが増加することが報告されています。これらの情報を参考に、電子添文の記載を設定しました1)。
<参考>
国内使用成績調査(調査期間:2018年1月~2020年12月)では、安全性解析対象症例2,724例中、腎機能障害を有する患者が29例含まれていました。腎機能障害患者29例において、副作用は「浮動性めまい」、「悪心」、「傾眠」(いずれも非重篤)が各1例に認められました2)。1) インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意
2) 帝國製薬:ルパフィン錠10mg 使用成績調査 結果のご報告(2022年)
製剤・貯法
- ルパフィンは食事の影響を受けますか?
電子化された添付文書には、以下の記載があります。
16. 薬物動態
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康被験者(18歳以上)24例を対象としてルパタジン20mgを単回経口投与したところ、ルパタジンのCmax(平均値±標準偏差、以下同じ)は、空腹時で4.57±2.60ng/mL、非空腹時で4.30±2.57ng/mL、AUC0-96は、空腹時で16.59±10.62ng·h/mL、非空腹時で20.43±10.49ng·h/mLであった。食事摂食によりルパタジンのAUC0-96が23%増加した。
この傾向は活性代謝物であるデスロラタジンでは認められず、Cmaxは、空腹時で3.57±1.47ng/mL、非空腹時で3.20±1.23ng/mL、AUC0-96は、空腹時で50.45±25.04ng·h/mL、非空腹時で47.72±22.56ng·h/mLであった1)。(外国人データ)
なお、用法及び用量については、以下の記載となっており、食事に関する制限はありません。
6. 用法及び用量
通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する。
なお、症状に応じて、ルパタジンとして1回20mgに増量できる。- ルパフィンを半錠にすることは可能ですか?
ルパフィンには割線がなく、半錠に分割しての投与はお勧めできません。
分割後の均一性や安定性を検討する試験は実施しておりません。
なお、ルパフィンの用法及び用量は『通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する』であり、分割投与を想定した製剤とはなっておりません。- ルパフィンの無包装状態での安定性は?
無包装(シャーレ)25℃/90%RH:保存期間1 箇月では規格内でした。なお、2週間目より硬度が低下し、性状において、色調及び形状は判定基準に適合していたが、保管品の一部にひび割れが確認されました。
無包装(シャーレ)D65蛍光ランプ:120 万lx•hr 200W・h/m2以上は規格内でした。
インタビューフォーム Ⅷ.IV. 製剤に関する項目 6.製剤の各種条件下における安定性 より
この他の情報は、社内資料を用意し販売会社より提供しています。
試験成績は、外観や含量等の変化を調べた結果であり、人へ投与した場合の安全性等を確認したものではありません。
その他
- ルパフィンの代謝酵素は何ですか?
本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4で代謝されます。また、CYP2D6、CYP2C9及びCYP2C19等の関与も示唆されています1)2)。
1) ヒトCYP分子種発現系ミクロソームにおけるルパタジンの代謝試験(社内資料)
2) ルパタジンのin vitro 代謝に関与するCYPの研究(社内資料)- ルパフィンにポリソルベートやポリエチレングリコール(PEG)が含まれていますか?
ルパフィンにポリソルベートやポリエチレングリコール(PEG)は含まれておりません1)。
添加剤は次の通りです1)。
部分アルファー化デンプン、結晶セルロース、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、乳糖水和物、ステアリン酸マグネシウム1) 電子化された添付文書
- ルパフィンの作用持続時間は?
外国人健康男性被験者8例を対象とし、ルパタジンフマル酸塩10、20及び40mg単回経口投与時の、ヒスタミン誘発性発赤抑制率を評価しました1)。
ルパタジンフマル酸塩10mg投与では、平均抑制率は4時間後に41%、24時間後に最大69%となり、96時間後でも43%が維持されました。
また、ルパタジンフマル酸塩20mg投与では、平均抑制率は4時間後に53%、12時間後に最大82%となり、96時間後でも40%が維持されました。
注)ルパフィンの承認されている用法及び用量は、「通常、12歳以上の小児及び成人にはルパタジンとして1回10mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じて、ルパタジンとして1回20mgに増量できる。」です。
1) 健康男性被験者にルパタジンを単回投与したときの薬物動態試験(社内資料)
- グレープフルーツの果肉やグレープフルーツ以外の果物(柑橘類など)とルパフィンは同時摂取できますか?
ルパタジンの代謝を抑制する成分(フラノクマリン誘導体)は、グレープフルーツジュースだけでなく果肉にも同様に含まれる1)ため、ルパタジン服用時の摂取を避けることが望ましいと考えられます。
ルパタジンについてはグレープフルーツジュースとの相互作用の検討のみを実施し、他の果実(柑橘類など)との相互作用の検討は実施していませんが、同様にCYP3A4活性を阻害する成分を含む果物であれば、影響を受ける可能性があります。
1) 澤田 康文 他:治療/84/7/02061~02063/2002
- ルパフィンの半減期は?
海外在住日本人の健康成人各7例にルパタジン10mg及び20mgを1日1回5日間反復経口投与したところ、初回投与時及び5日間反復投与時のルパタジン及び活性代謝物であるデスロラタジンの半減期の平均値は以下の通りでした1)。
<10mg>
ルパタジン:4.76時間(初回)、 6.56時間(5日間反復投与時)
デスロラタジン:未計算(初回)、20.65時間(5日間反復投与時)
<20mg>
ルパタジン:7.09時間(初回)、10.57時間(5日間反復投与時)
デスロラタジン:未計算(初回)、24.79時間(5日間反復投与時)