新規変形性膝関節症治療製品に関する日本における販売提携契約締結のお知らせ

帝國製薬株式会社(本社:香川県東かがわ市、代表取締役社長:藤岡実佐子、以下「帝國製薬」)は、MEDIPOST Co., Ltd.(本社:大韓民国京畿道城南市、代表取締役:オ・ウォニル、グローバルプレシデント & ボードディレクター:アントニオ・リー)の100%出資連結子会社であるメディポスト株式会社(本社:東京都港区虎ノ門、代表取締役:アントニオ・リー)との間で、メディポスト株式会社が変形性膝関節症治療製品として開発中のヒト臍帯血由来間葉系幹細胞(hUCB-MSC)(以下、「本製品」)について日本における販売提携契約(以下、本契約)を締結しましたのでお知らせいたします。

本製品は、メディポスト株式会社が日本において変形性膝関節症治療のために開発している新しい再生医療等製品であり、既に第3相臨床試験の最終症例の最終観察を完了し、製造販売承認申請に向けて準備が進められているところです。一方、韓国ではMEDIPOST Co., Ltd.により2012年に変形性膝関節症治療製品として「CARTISTEM®」の製品名で発売され、これまでに3.5万人以上の患者さんに使われております。

本契約に基づき、メディポスト株式会社が本製品の製造販売承認申請に関する責任を負い、製造販売承認を維持する一方、帝國製薬が流通・販売・情報提供活動を行います。

本製品について

本製品は韓国での臨床試験において、変形性膝関節症患者における軟骨再生能力を示しており、メディポスト株式会社により日本において変形性膝関節症治療製品として開発されています。

本製品は、変形性関節症の関節における炎症性微小環境に応答し、成長因子、サイトカイン、リガンドを含む多様な生理活性物質を放出します。1)、2)
また、関節腔内の損傷した軟骨へ外科的に直接投与されるこれらの細胞は、軟骨分解の抑制、軟骨前駆細胞の分化促進、炎症シグナルの低減に寄与し、その結果、変形性膝関節症の根本的な変性・炎症プロセスに作用し、軟骨再生と長期的な疼痛緩和を促進することが期待されています。

帝國製薬について

1848年創業の帝國製薬は、「人類の痛みからの解放」を目指して、経皮吸収製剤技術を生かした貼付剤や医療用麻薬を含む医薬品の開発、製造、販売を行っています。また、変形性膝関節症に対しては、株式会社レクメドが現在日本で第3相臨床試験を実施中のNaPPS(ポリ硫酸ペントサンナトリウム)を有効成分とする皮下注射剤に関する日本国内における独占的販売権を有しています。今後、重点領域の一つである整形外科領域において、変形性膝関節症を含むアンメットメディカルニーズの高い疾患に対する治療薬を患者さんにお届けできるよう、整形外科領域の担当者を100名規模へ拡充し一層の取り組みを進めてまいります。

MEDIPOST Co., Ltd.について

2000年に設立されたMEDIPOST Co., Ltd.は、ヒト臍帯血由来間葉系幹細胞治療の創薬研究から製品開発・臨床開発、臍帯血バンク、細胞・遺伝子治療の受託開発製造(CDMO)事業ポートフォリオまで、統合的な能力を有するグローバルな幹細胞治療企業です。MEDIPOST Co., Ltd.は、2012年に規制当局承認を受けた世界初のヒト臍帯血由来間葉系幹細胞(hUCB-MSC)治療製品「CARTISTEM®」を、年齢制限なしで変形性膝関節症患者向け治療薬として商業化に成功しました。

本件に関するお問い合わせ先:
帝國製薬株式会社 総務人事部 TEL:0879-25-2221
メディポスト株式会社 TEL:03-5422-6273

本リリースの同時配信先:
高松経済記者クラブ、本町記者会、株式会社 医薬経済社

1) Caplan AI, Dennis JE. Mesenchymal stem cells as trophic mediators. J Cell Biochem. 2006; 98:1076–1084.
2) Nauta AJ, Fibbe WE. Immunomodulatory properties of mesenchymal stromal cells. Blood. 2007; 110:3499–3506.